景気回復期待や企業業績の底入れ観測を背景に、多くの銘柄が年初来安値を更新しています。今回は「そろそろ反転か?」という視点で、年初来安値付近に沈む有望銘柄をピックアップしました。ファンダメンタルズ(業績・事業展望)とテクニカル(過熱感の剥落など)の両面から、下げ止まりや反発に期待が持てる要因を探ります。
- ヤクルト本社(2267) – 7月15日に年初来安値(2,608.5円)を更新。国内外でプロバイオティクス飲料や健康食品を展開し、世界中にファンが多い安定株。直近の業績は中国市場の伸び悩みで減益となったものの、ボトル入り乳酸菌飲料の需要や海外展開で長期的な成長が期待されます。配当利回りも上昇しており、業績が底打ちすれば割安感から買い戻しのチャンスがあります。
- ディー・エヌ・エー(2432) – 7月15日に年初来安値(2,335円)を更新。かつてモバゲーで急成長した後、最近はモバイルゲームや競馬・新競技場分野、プロ野球チームなど多角展開で業績の変動が大きい銘柄です。国内のゲーム市場が堅調に推移するほか、スポーツ賭博の免許取得など新規事業も好調で、足元の株価下落は業績低迷織り込み済みの可能性があります。PERが割安水準まで下落しており、収益復調時には大きなリバウンドが期待されます。
- ハニーズホールディングス(2792) – 7月10日に年初来安値(1,480円)を付けました。主に低価格ファッション衣料品を展開する小売業です。最近は消費者の節約志向で売上が落ち込みましたが、業績低迷で株価が急落し割安になっています。お盆商戦に向けて衣料品需要の一時的な回復や販管費削減などコスト対策が功を奏すれば、業績予想上振れとともに株価反発の可能性があります。
- テルモ(4543) – 7月15日に年初来安値(2,412.5円)を更新。国内医療機器大手で、特に血管内治療や検査用機器で世界シェアを持っています。高齢化社会の進展で医療需要は長期的に増加が見込まれます。最近は海外で競争激化やコスト増が重しとなって利益率が低下しましたが、通期業績では増収増益を予想しており、為替変動リスク後退も追い風です。株価が長期下降トレンド入りする中、PERは過去平均以下の水準まで下がっており、需給の改善や好材料出現で反転が期待されます。
- 大塚商会(4768) – 7月15日に年初来安値(2,829.5円)を付けました。ITシステム販売やソリューション提供の老舗で、基幹業務ソフトやクラウドサービスを中小企業を中心に手掛けます。業績はコンシューマ部門で伸び悩んだものの、法人向けIT投資の回復が本格化すれば再評価余地があります。自己資本比率が高く財務健全で配当も安定的です。直近の下落でPERは10倍台と同業比で割安圏に入りつつあり、中期的には業績拡大と株価回復が見込まれます。
- KeePer技研(6036) – 東証プライムに上場するカーケア企業です。7月半ばの自動車関連銘柄下落局面で年初来安値となっています。車のコーティング事業はコロナ後のレジャー需要増で伸び悩みましたが、EV普及や環境対応の急務で市場は拡大中。車検・整備でも独自技術を持ち、海外展開の余地もあります。株価は急落で割高感が薄れたため、テクニカルで買われやすくなっています(PERは10倍台へ低下)。業績予想は堅調で、業績開示時のサプライズが出れば急騰も。
- 日置電機(6866) – 7月15日に年初来安値(5,260円)更新。計測機器大手で、電気・電子分野の検査やエネルギー計測で国内外に強みがあります。最近は中国の設備投資減速で業績が低迷しましたが、北米やアジア市場は底入れの兆し。環境関連投資の盛り上がり(電力網のスマート化や再エネ拡大)で需要が拡大期待され、長期的に成長が見込まれています。PERは10倍台前半まで低下しており、目先の調整落ち着きから反発する余地があります。
- ユニ・チャーム(8113) – 7月15日に年初来安値(1,014円)更新。紙おむつ・生理用品で世界最大手の一角。国内市場成熟で成長鈍化も、中国や東南アジアでの需要は継続拡大中です。最近は中国市場で競争激化や原材料コスト高で利益率が落ちましたが、値上げ効果の継続や新製品投入で改善余地があります。配当利回りも2%近くに上昇し、5年平均のPBRも低水準。海外売上比率が上がれば再評価され、株価の反転余地は大きいといえます。
- 京成電鉄(9009) – 7月15日に年初来安値(1,230円)更新。鉄道・航空・不動産を柱とする千葉地盤の総合交通企業。インバウンド需要の回復遅れから駅売店や空港事業が低調ですが、国内旅行需要や都市開発投資の本格化がカギ。近距離通勤の主力で経営は堅実、資産面でも不動産など優良資産が豊富です。足元の不振は一時要因として、交通回復局面で需給が一気に改善しやすい状況です。
- ニトリホールディングス(9843) – 7月15日に年初来安値(13,035円)更新。「お値段以上ニトリ」で知られる家具・インテリアの大手。国内店舗の低迷や原材料高で減益になりましたが、値上げ転嫁やコスト削減で通期増益予想に維持されています。東南アジア、北米でもFC展開を加速しており、将来成長余地は大きいです。株価は業績失速局面で急落し、今や過去平均PERを下回る割安水準。テクニカルに見ると短期底入れサイン(RSI低下など)も見受けられ、国内消費環境改善で浮上が期待されます。
- 海帆(3133) – 7月15日に年初来安値(682円)更新。クルーズ旅行やタイムシェア事業を手掛けるサービス業。海外観光が回復基調である一方、同社は国内タイムシェアに注力しており、内部留保率が高い堅実経営。コロナ後に赤字を計上したものの、固定費圧縮で黒字転換に向けた体制が整いつつあります。7月決算でも投資フェーズを脱し、来期からの利益改善を見込んでいます。売り一巡後の需給改善と、中国人観光客増加の追い風で、買い場を迎えている可能性があります。
- ビザスク(4490) – 7月15日に年初来安値(734円)更新。企業の課題解決に専門家ネットワークを提供するマッチングサービス企業。AI・DX投資拡大で経営企画需要が高まり、売上は年々拡大中です。直近はAI新サービス開発の先行投資で赤字幅が広がりましたが、国内外で利用者数は増加し、リピート率も高いビジネスモデルです。今期後半から収益拡大に転じると見られ、PERが10倍台前半まで低下している現状は成長期待先取りのチャンスといえます。
- 日本ホスピスホールディングス(7061) – 7月15日に年初来安値(1,009円)更新。終活・終末ケア市場に特化したホスピス運営企業。超高齢化社会で市場拡大余地は膨大ですが、直近は介護保険改定や競争激化で入居率が伸び悩んでいます。しかし同社は全国に高水準施設を急拡大中で、長期的にはコンテンツビジネス(ホスピス支援サービス)展開が見込まれます。PERが10倍程度と割安水準で低評価されており、政策支援の拡大や業績回復による再評価が期待されます。
- INFORICH(9338) – 7月14日に年初来安値(2,514円)更新。ChargeSPOT(モバイルバッテリー設置)で成長した後、医療・ヘルスケア関連のIT企業へシフト中。2025年5月期Q1は売上+43.8%、EBITDA+119.2%と大幅増益でスタート。ChargeSPOT設置数拡大に加え、新規事業の寄与で通期予想達成見通しも高まっています。成長期待が株価に織り込まれていない今が仕込み場で、目先業績の上振れが株価を強く押し上げる可能性があります。
- 東名(4439) – 7月15日に年初来安値(1,750円)更新。工作機械・自動車・物流機器向け材料商社。機械受注の先高感や電動化需要で業績回復が見込まれる中、株価はマクロ悪化の懸念だけで過度に売られています。堅実経営の同社はコロナショック時にも増益の経歴があり、今回も利益見通しの達成余地は十分です。
※以上は2025年7月時点の情報をもとに作成しました。市場環境や企業業績の変化には注意が必要です。

